自室から歩いて1分しないところに個人タクシーの事務所らしき部屋(事務所というよりアパートの一室みたいなのだ)がある。どっこいタクシーが止まってるところは見たことないし、看板はなんだか手作り感もあって本当に存続してるのかわからなかった。今日通りかかると白くて綺麗なタクシーが3台停まってて、ああやってるんだと思った。よく見ると目の前の通りも白線と路面表示が書き直されていて綺麗だった。アスファルトの紺に黒を混ぜた色も濃くなっていた。生まれ変わったと評するのは大袈裟かもしれないけど、生きているな、とは思った。俺が停滞している間も街は、会社は、生きているのだ。
本当に停滞している。やらなくてもいいよと言われた面談を取り付けてもらったものの、終始ふんわりしたやりとりのみで終わったし給料は1年据え置きだそうな。契約を切られないだけいいか、とも思える。最近は本当に仕事らしい仕事をしていない。年が明けてから、あるいはその前から。停滞している、淀んでいる。タスクを求めてみても梨の礫なのをいいことに社用端末を碌に見なかったりもする。
三大欲求を満たすだけの生活に片足を突っ込んでいる。ここ半年くらいそんな気がするので、下手したら大学の頃の方が勤勉だったかもしれない。
そこから脱却するためというわけではないが、思い立ってPCの電源を切りコンセントを抜きベランダに持ち出してエアダスターと掃除機を駆使して埃という埃を取り去ってやった。起動はしてない。思い立って、というよりはコードボックスを買ったのでコード類をまとめるついでに掃除するか、という理由だ。モノを買ってしまえば届くし届けばやらざるを得なくなるのでよい。ただしテレビ近辺がまだごちゃついてるのでもう1つ買うかもしれない。これで3つめ。
不思議と熱中して丸2時間ほど埃と格闘していた。その間はthe cabsを聴いていたがいつもONにしているリピートが外れていて、第八病棟の次にあなたの中の忘れた海が流れた。たまにはいいだろうと放置、というより夢中になっていてそれどころではなかった。
そのあとしばらくして手を止めた。流れてくる曲があまりに良かった。スマホを見るときのこ帝国のパラノイドパレードだった。相当良い。大学の後輩がいつかやってたなきのこ帝国。ピンボで。いや甘えか。など思いつつアルバムに移動して聴き続けていると急にゴリゴリソリッドな音が流れてこういう曲もやるのかと思ったらtricotだった。
ちょうど掃除が終わったのでコインランドリーに行った。ウィリアム・ゴールディング『蝿の王』を読み始める。風景描写はいいけど状況が微妙にわからん、となりつつも焚き火のくだりでこれは面白いなになる。ちょうど洗濯が終わったので洗濯物を回収して帰ってかわいいラジオ聴きながら干して軽く筋トレして腹筋とは呼べない腹をパシャリしてデュエプレでアリーナ謎の5連勝して日記書いて今。寝る。
パラノイドパレードむちゃくちゃ良い曲。初期のシューゲ色強め路線が好きだなきのこ帝国は。後期よう知らんが。